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レーザー治療、睡眠時無呼吸症候群

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やまゆりの里に花束を

2016/08/28

夏休みの最後、僕はずっと気になっていた場所を訪れました。
津久井やまゆり園。
傷つけられ、壊された人生を悼むこと。祈ること。思うこと。僕がさせてもらうわずかなそして僕にとってとても大事なこと。

人間の命の価値を傲慢な1個人が決めていいはずがない。
弱いものがさらに弱いもの・守られるべきものを傷つけ貶めるという絶望。それは歴史の中で繰り返されてきた。あるいは大虐殺。アウシュビッツで。スターリン下のソ連で。ポルポトや韓国・北朝鮮・中国の独裁者達や旧日本軍による蛮行。十字軍によるいわれなき大虐殺。大航海時代の南アジアや南北米大陸でもしかり。
チャーリー・チャップリンは映画「殺人狂時代」で「一人の殺人は犯罪者を生み、百万の殺人は英雄を生む。数が(殺人を)神聖化する」と言った。津久井の狂気の殺人者はそんな気持ちに酔ったのだろうか。
もう一つ映画から、「インビクタス」という南アフリカ・ラクビーW杯の物語の中で、マンデラ大統領の27年間に及ぶ絶望の収監時代を支えた、ヘンリーの詩「インビクタス」。骨結核で10代で片足を切断した詩人の、自らの不運の魂を鼓舞した「私が我が運命の支配者、私が我が魂の指揮官なのだ」という魂の叫び。

肉体は魂の入れ物に過ぎず、人間の真の価値は魂の質によります。そのために私たちは日々努力研鑽しているのだと思います。医療者の仕事は、入れ物である肉体を修理・調整することに過ぎず、患者さんの幸せの量を増やすことへの協力をさせていただいているだけのです。

被害にあわれた方々の魂が安らかにならんことを、そして二度と同じような悲劇が起きないことを心から望みます。


「 ここに今もたくさんの方たちの生活があります。入り口を守る警察官の姿とともに。 」

「 献花台のたくさんの花に、とても救われる気がします。 」